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君は、デニムを、切っているか。

デニムは買って実際に穿くまでの手順が、なかなかに面倒だと思っていたのは私だけだろうか。ひとつのブランドに絞ったとしても、ベストな1本を選ぶため、シルエットやサイズ別に試着を繰り返す。これぞと選び抜いたら今度はベストな丈を探るために丈を折ったり巻いたり、店員さんにピン打ちしてもらったり。お直しに大体2~3日、下手したら1週間かかるときだってある。ああ、ワークウエアなのに。カジュアルアイテムなのに。どうして君はそんなに手間暇がかかるんだい?パーティドレスでもあるまいし。私がズボラなだけなら謝りたいけれど、でもね……。

ところが、大体2年くらい前だろうか、デニムの裾は自分で切っていいものだと認定された歴史的瞬間があったのを、皆さんは覚えておられるだろうか。ハサミでちょきちょきと切りっぱなしにした少し短めの裾のデニムがトレンドになったのだ。これで、私とデニムパンツの距離感はぐっと縮まった。「お直し不要です」と即座に持ち帰り、デニムをひっくり返して定規を当てて赤ペンで線を引く。ハサミでチョキンと切れば完成。デニム生地は硬くて丈夫なので、穿き込んでも意外と裾はほつれてこない。1年に一回、気になった部分を切ったくらいだ。聞けば、切りっぱなしが主流になってからオンラインでも売り上げが伸びたり、古着屋でもサイズにこだわらずに手に取る人が増えたという。自分で切ることを前提に、あらかじめ裾を長めに設定するブランドも増えた。

こういう変化も、ファッションの楽しさだなとつくづく思う。次に私が自由に切りっぱなしたいのは、ニット、君にきめた!

text :Kaori Watanabe(FW)

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Staff Credit

Photography: Koomi Kim
Styling: Yumeno Ogawa
Hair & Make-up: Keita Iijima〈mod’s hair〉
Model: SONYA
Text & Edit: Kaori Watanabe〈FW〉

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